SQ5のしくみを、もう少しだけ深く。
読み終わるころ、「受けてみたい」の理由がわかります。
よむ時間:5分
はじめての方は、入門編(2分)からどうぞ思い出してみてください。人生で一度くらい、誰かに本当にいい質問をされたことがあるはずです。「あなたは、ほんとうはどうしたいの?」——いい質問でした。でも、その場でうまく答えられたでしょうか。
多くの人は口ごもって、当たりさわりのないことを言って、家に帰ってから「ほんとうはこう言いたかった」と気づきます。どんなにいい質問も、受け止める器がなければ、こぼれてしまうのです。
コーチングの世界では長いあいだ、「いいコーチ=いい質問ができる人」とされてきました。1つ質問して、1つ答えてもらう——一問一答の繰り返しです。SQ5はここをひっくり返しました。磨くのは質問ではなく、答え方。1つの質問に、5つ書いて答える(一問五答)。
| これまでの対話 | SQ5 | |
|---|---|---|
| 答え方 | 1つの質問に、口で1つ | 1つの質問に、紙に5つ |
| 答える速さ | その場で即答(一発勝負) | ゆっくり考えて、書き直せる |
| 深掘りする人 | 質問する側が掘る | 自分で書きながら掘れている |
| 大切な所を決める人 | 質問する側 | 自分(★を選ぶのは自分) |
表の右側を見てください。掘るのも、決めるのも、ぜんぶ自分になっています。だからSQ5は、質問する人の上手・下手に左右されません。効果が「人の腕」ではなく「型」に入っている——これがSQ5の発明です。
なぜ3つでも7つでもなく、5つなのか。書いてみると、こうなるからです。
最初の2〜3個は、ふだんから「自分はこう考えている」と思っている範囲の言葉です。ほんとうの主役は、手が止まったあと。ひねり出した4つ目・5つ目に、ふだん意識していない本音がまざってきます。
3つなら、いつもの考えだけで終わってしまう。7つは時間がかかりすぎる。5つは、本音のゾーンまで届く、いちばん小さい数なのです。だから「思いつかない時間」は失敗ではなく、ワークの中心です。
★が決まったら、そこから対話が始まります。世の中に質問は無数にあるように見えますが、方向で分けると、実は4つだけ。SQ5ではこれを4Dフレームと呼びます(D=Direction・方向)。
基本の進み方は、これだけです。
ポイントは「深める」を2回重ねること。1回目の「なぜ?」で出てくるのは、表向きの理由。2回目の「なぜ?」で初めて、その人の価値観に届きます。実際の会話で見てみましょう。
※流れを示すための架空の例です(40代・営業の方、★=「数字より信頼」)
2回目の「なぜ」で、仕事の意味(価値観)に届き、最後は自分で一歩を決めています。コーチは一度もアドバイスをしていません。
ふつうの相談やコーチングは、「あなたのことを教えてください」——材料集めの会話から始まります。山にたとえるなら、1合目からの登山です。
SQ5では、話し始める前に5つの答えと★が紙の上に出そろっています。材料集めはもう終わっている。だから最初のひとことから、いちばん大切な話ができる——5合目からの登山です。
評価も採点もない60分。時間の流れだけ、先にお見せします。
人に言えない悩みのときは、書いた紙をコーチに見せないまま進める形(シークレット形式)もあります。内容を話さなくても、整理と一歩は生まれます。
「書く・選ぶ・話す」という型は同じまま、誰とやるかと何に使うかだけが変わります。
テーマが変わっても、変わるのは質問だけ。型が同じだから、一度身につければ、人生のぜんぶの場面で使えます。
書くのが苦手なんですが。
文章はいりません。「健康」「お金」「母のこと」——単語で十分に機能します。誰も採点しません。
そんな単純なことで、変わるんですか?
単純さは、続けやすくするための設計です。ただ、「必ず続きます」とは言いません——途切れる日があるのが、ふつうです。SQ5が意志の強さに頼らないのは、途切れても、紙に★が残っているから。残った★を見つけた日から、また5分で再開できます。そして1回だけでも、「優先順位が見える」体験は起こります。
1回で人生が変わりますか?
1回でも「優先順位が見える」体験はできます。ただ、ほんとうの力が出るのは続けたとき。1回の魔法ではなく、100回の再確認——それがこの方法の誠実なところです。
AIに質問してもらえば、同じでは?
練習には、AIも良い相棒です。ただSQ5の主役は質問ではなく、自分の手で書き、自分で選ぶこと。そして、人がとなりで沈黙ごと待ってくれる時間の安心は、画面からは出てきません。ふしぎと、人の前でしか出てこない本音があるのです。
セミナーや体験会で、SQ5を1回やってみる。きょうのノートで、ひとりで試すのでもOKです(質問:「いま、気になっていることは?」)。
自分の考え方の傾向を知る診断(脳感傾向診断)とSQ5を学び、家族や身近な人の★が生まれる時間に、付き添えるようになります。
ファミリー/ビジネス/キャリア/ヘルス/ライフ。じぶんの得意な分野で、専門のコーチとして活動する道が続いています。
コーチへの道をくわしく知りたい方は「コーチになる編」(8分)へ。セミナー・講座のご案内は、ACA公式LINEまたは公式サイト(一般社団法人日本アクシスコミュニケーション協会)まで。
答えはあなたの中にある。
SQ5は、それと出会うための最短の型です。
いい質問を待つ必要は、もうありません。
紙とペンと、ひとつの質問から、はじめられます。